医療介護連携!訪問セラピストの新たな挑戦

平成30年度診療報酬介護報酬改定における医療介護連携

平成30年度医療介護障害のトリプル改定においては、医療介護連携についてはフォーカスが当てられています。

例えば以下のような内容があります。

ケアマネージャーと病院との連携

入院時情報連携加算について、入院後3日以内の情報提供を新たに評価する。

退院・退所加算について、退院・退所時におけるケアプランの初回作成の手間を明確に評価するとともに、医療機関等との連携回数に応じた評価とする。加えて、医療機関等におけるカンファレンスに参加した場合を上乗せで評価する。

  • 入院後ケアマネから早く(3日以内)病院に情報提供
  • 連携を図ってカンファレンスに出ましょう

介護保険のサービスへの移行

診療報酬改定における対応を鑑みながら、医療保険のリハビリテーションを提供している病院、診療所が、新たに 介護保険のリハビリテーションの提供を開始する場合に、新たな設備や人員、器具の確保等が極力不要となるよう、医療保険と介護保険のリハビリテーションを同一のスペースにおいて行う場合の面積・人員・器具の共用に関する要件を見直し、適宜緩和することとする。

  • 外来リハから介護サービスへ以降し易く
  • 面積。人員等の要件の緩和

リハビリテーション計画書の医療介護連携

医療保険と介護保険のそれぞれのリハビリテーション計画書の共通する事項について互換性を持った様式を設けることとする。

指定(介護予防)訪問・通所リハビリテーション事業所が、医療機関から当該様式をもって情報提供を受けた際、当該事業所の医師が利用者を診療するとともに、当該様式に記載された内容について、その是非を確認し、リハビリテーションの提供を開始しても差し支えないと判断した場合には、当該様式を根拠として介護保険のリハビリテー ションの算定を開始可能とする。

  • リハビリ計画書が互換性を持ったものになる
  • 介護サービスが早く始められるようになる

私の理学療法士としての歩み

私は訪問リハビリで働く理学療法士です。
理学療法士としてはこのような経歴を歩んできました。

  • 通所リハビリテーション2年
  • 訪問看護ステーション3年
  • 訪問リハビリテーション3年

介護保険下でずっと働く理学療法士です。

私は少し前から回復期病棟でも働くことになりました。

先にこちらの記事を読んでいただきたいです。

私が回復期病棟と兼務した理由を書いてあります。

訪問リハビリPTが病院で働くとこうなる

私は週に1回程度、半日回復期病棟で働く理学療法士になりました。

私はまだ5日しか回復期病棟で働いていません。

しかし、既に気付いたことがたくさんあります。

在宅の視点をどう病院のセラピストに伝えるのか分からない

そして

在宅の視点をリハビリに活かすのが難しい

正直のところ、今まではこのようなことを思っていました。

  • 在宅に返すのに病院のセラピストは何やってきたの?

私は介護保険下でずっと働いてきました。

その経験もあり、介護保険制度に関しては多くの知識を持っています。

また、普段からケアマネージャーや他事業所の専門職とも連携を図っている為、地域の現状を把握することはできています。地域にどんな施設があるか、どんな人が働いているかも分かります。ケアマネージャーとも顔見知りばかりなので連携は図りやすいです。

回復期から在宅復帰直前の介護サービス選定や施設選択を含めたマネジメントは自信があります。退院直前の状態で、本人や家族の希望を聴取し、介護力や経済状況、環境等を評価した上で本人や家族がより良い生活を送るために何をすべきかは訪問セラピストとしてしっかりと伝えることができます。

しかし、週に1回のペースで回復期病棟にお邪魔しても

私には何もすることができない

ただのお邪魔虫

普段、訪問リハビリのセラピストとして働いていて、在宅のリハビリを病院に伝えたいという気持ちで始めた兼務体制。

役に立てないこの想いが強い。

例えば、週に1日の午後に回復期病棟でリハビリをする時は約5名の全く知らない人をいきなり診ることになる。

2〜3単位(40〜60分間)終了後に

  • 「こんなに動けるの?」
  • 「こんなに話せたの?」

で正直終わることもある。

  • 過介助は当たり前(怖いから)
  • 自己紹介タイムは必ず含む

あっという間に時間が過ぎていく。

想像してみて欲しい。

多分ほとんどの人がそうなる(笑)

訪問リハビリは最高の環境だ!

病院でリハビリをしている時に、ふと思います。

在宅ってその場でアプローチできるから楽

病院って在宅の環境を想像してリハビリに活かす必要がありますよね。

訪問リハビリは利用者さんが普段生活している環境でそのままリハビリができる最大の特徴があります。

という表現は少しおかしいかもしれません。

しかし、なのです。

  • お風呂を跨げないならお風呂を跨ぐ練習をする
  • ベッドからトイレまで移動する練習をする
  • 食事の姿勢を評価する
  • 掃除、洗濯、料理をする
  1. 利用者「やりたい!」
  2. セラピスト「やってみよう」
  3. 利用者「できた」or「できない」
  4. 次の課題解決or再チャレンジ

この流れがスムーズにできるのです。

こんな最高の環境で行える訪問リハビリは素晴らしいと思います。

意外と新人セラピストが勉強するには訪問リハビリの環境は最適かもしれませんね!

訪問リハビリセラピストの新たな挑戦

私は新しいことが好きです。

挑戦も好きです。

私が現在、病院から在宅にしっかりと繋ぐため(医療介護連携)に『病院で取り組むべき』と思うことを挙げていきます。

  1. 地域連携課との連携
  2. 繋げる先との連携
  3. 家屋評価
  4. 外泊訓練
  5. リハビリテーション計画書
  6. リハビリサマリー
  7. ケアマネージャーとの連携
  8. 予後予測
  9. 本人の希望
  10. 勉強会の開催
  11. 退院後の状況報告

地域連携課との連携、繋げる先との連携

病院のリハビリ職に話を聞くと、地域連携課や退院支援の看護師などが外部との連携を図っていることが少しずつ分かってきました。介護保険下ではケアマネージャーが主に舵を切り連携をしますが、私は各事業所間で連携すべきと思っています。なぜならば伝わらないからです。一人の人を挟むと伝わらないこともあり、スピーディーかつ正確な連携が難しくます。最近でもケアマネージャーを必ず通せという「連携1.0」の考えの人もいますが、そのような昔の考えの方は上手な連携はできないと思っています。今後ケアマネジメントにもAIが導入し、ケアマネージャーの雇用は減ります。連携すべき人同士がしっかりと連携をする「連携2.0」の考えが必要になってくると思います。地域連携課を飛び越えろとは言いませんが、地域連携課の意識改革や例えば退院支援セラピストの導入の検討も必須と考えます。退院支援セラピストには、介護保険下と医療保険下の両方を知っているセラピストが適任かと思います。このようなマネジメント能力のあるセラピストは必ず数年後も生き残るセラピストになると思います。

家屋評価、外泊訓練

訪問リハビリが最高の環境だ!と上述しました。自宅という環境に患者さんがいるという状況がとても大切なのです。家屋評価や外泊訓練こそが病院のリハビリの鍵を握ると思います。この時に適切に評価をできるか?そしてそれを病院のリハビリにどう活かすのか?とても重要になります。早めに口頭やイラスト家族の協力のもとでの家屋評価を行い、実際の現場での家屋評価、そして外泊訓練時の経験をただ行うのではなく、そこでの問題点抽出や課題解決こそが退院支援や病院のリハビリに活かすことができるのではないかと思います。

リハビリテーション計画書、リハビリサマリー

リハビリテーション計画書を互換性を持つものにするものはもちろん、リハビリテーション計画書やリハビリサマリーをしっかりと伝わるものにする必要があります。伝わらなくては意味がありません。ここは非常に重要なポイントとなることでしょう。

ケアマネージャーとの連携

病院のセラピストはもっとケアマネージャーと連携を図るべきだと思います。お互い繋がろうと思わなければ繋がることはできません。「あのケアマネは分かっていない」とかをよく耳にしますが、そもそもしっかり話し合っていますでしょうか?話し合っても伝わらないケアマネージャーも確かにいますが、勉強しているケアマネージャーも多いです。仲良くなれば上手くいく連携も多くあります。病院のリハビリ室にケアマネージャーさんが立ち入っていますか?来ないのではなく、来にくい環境かもしれません。上手に病院から在宅に患者さんを繋ぐためには他職種連携は必須です。しっかりと病院のセラピストとケアマネージャーが連携を図るべきです。もし私が病院のセラピストで担当を持っていたら、ケアマネージャーをリハビリの現場に呼びますね、何度も(笑)一歩踏み出してみてください。

予後予測

病院の退院支援の流れを見ていると、早めに「施設?」「在宅?」という話が上がっていることを耳にします。なぜだろう?と考えていました。もっとゆっくり考えれば良いのになぁと。施設は前もって申請しなければ入所できないということが大きな理由であることが分かりました。その為にも、回復期では予後予測の能力が非常に大切だと思いました。「いつ頃にどのくらいの状態になるから在宅で!そして、介護サービスはこのサービスを使えば自宅に帰ることができます!」などをしっかりと説明できるセラピストであれば安心した適切な退院支援ができると思います。『予後予測』とても大切な能力だと思います。

本人の希望

「本人の希望は?」「本人のやりたいことは?」という質問にいくつ答えることができるでしょうか?希望ということがとても大切です。結構あることは、自宅に帰りたい……けど、リハビリの先生が施設しか無理って言ったから「施設」という患者さんが結構います。医師も同様です。医師が言えば、それを信じるのが患者や家族です。帰りたいのであれば帰れば良い。そこに帰れない理由は何か?そこを追求していくと、理由が明確でない場合が多いです。自宅に帰りたいという希望がある場合、介護力があれば帰れます。介護力は補えます。本人の希望を正しく聴取する能力は高める必要があります。そして本人がしっかりと選択できる環境を作るのも大切なセラピストの役割だと思います。

勉強会の開催、退院後の状況報告

色々と意見を述べていますが、やはり経験しないと理解が難しい。例えば、退院後の状況を介護保険下のセラピストが逆サマリーを送ってあげる。退院後の様子を見にいく。施設等に問い合わせをするなども大切な取り組みです。できない場合は、医療保険下と介護保険下で勉強会を行いどのような思いで在宅につなげるリハビリを行ったのかをケースごと振り返ることも必要です。できれば他職種も巻き込むことができると良いと思います。

病院から在宅につなぐリハビリ

一人の力では大きなことはできないけれど、ブログを通して私の考えを伝えられれば、医療介護連携において大切なことを多くの人に伝えることができると思います。

そうすれば各地域での医療介護連携力が少しずつ向上し、豊かな社会が築けるのではないかと思います。

これは私の意見です。

共感を得られたのであれば、少し実践してみて頂きたいと思います。

課題はたくさんあると思います。

しかし、何もしなければ何も変わりません。

既存のマニュアルに沿うのか?

新しい挑戦をするのか?

少しでも疑問を感じているのであれば、一緒に困難な方を選びましょう!

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