リハビリ

訪問リハビリは「できる」「できない」を評価せよ!

訪問リハビリは「できる」「できない」の評価が大切です。

在宅のリハビリの評価をするに当たっては、「できる」と「できない」ということをしっかりと明確にすることが重要です。

在宅リハビリでは、まずは「できる」or「できない」を評価することが多いです。

正直、できていれば格好や時間、方法は何でも良いのです。

どんなに格好が悪くても、どんなに時間がかかっても、どんな方法を用いても、「できる」という分類にはいっていればそれだけで良いのです。

一人で「できる」と「できない」の壁は大きい!

逆に、「できない」という状態であれば、日常生活を送る上で、あらゆる手段を使って「できる」にしていかなければいけないのです。

在宅のリハビリでは即効性のあるアプローチが必要となり、それが訪問リハビリのセラピストには求められている能力です。

では、例を挙げて説明していきましょう。

ケース①ベッド⇔Pトイレ移乗が「できる」「できない」

ベッドの横にポータブルトイレ(Pトイレ)が設置していること状況を想像してみてください。

ベッドとPトイレ間の移乗が一人で「できる」or「できない」で何が変わってくるか分かりますか?

一人でPトイレに移乗できないのであれば、介助量が0→1に増えます。

一人の介助者が必要になります。

また、その場で介助できない場合ではベッド上オムツ対応になってしまう可能性もあるのです。

オムツ対応となると、更にオムツ交換の介助量が加わったり、オムツによる不快感などから様々な障害も発生する可能性もあります。

このように「できる」と「できない」の違いで大きな違いが生まれます。

ケース② ベッドからトイレ等まで行くとこが「できる」or「できない」

  • 一人で寝返る
  • 一人で起き上がる
  • 一人で立ち上がる。

一人でできる場合とできない場合があります。

ベッドから家のトイレやお風呂、食卓まで一人で「いける」or「いけない」で大きな違いが生まれます。

想像してみて下さい。

一人でベッドから他の場所に行ける人と、いけない人の違いを。

大きく異なると思いませんか?

ベッドから離れることができない人と離れることができる人。

生活は大きく変わってきます。

訪問リハビリで大切な評価の視点

在宅生活では、以下のバランスを考えることが必要です。

  1. 安全性
  2. 効率性
  3. 正確性

在宅生活では特に安全性を重視する必要があります。

例を挙げて説明していきましょう。

  1. T字杖歩行ができるが危険
  2. 歩行器なら安定して歩行可能

上記の2つのパターンならどちらを勧めるでしょう?

私なら②の安全性を勧めます。

 

訪問リハビリを行っていてよく目にする光景があります。

何らかの理由で生活で問題が生じ、ベッド上中心の生活になった症例がいるとします。

そんな方に安全性の歩行器のレンタルを提案したら、勝手に動き出し、活動性が向上し身体機能が向上し、最終的にはT字杖歩行も安定するようになる。

このような方は実際多いです。

また、ソファーから立ち上がりにくく、ソファーから離れられない生活を送っている人に、例えばソファーに座布団を敷くことで動き出す人もいます。

まずは「できない」を「できる」に!

在宅で生活をするということを考える時に私が条件として考えていることは、何らかの形で全てのADLをできる状態にすることです。

何らかの形とは、主に家族の介護や介護サービスです。

在宅で生活する上では、基本動作及び日常生活動作は「できる」状態にしていかなければ生活が難しくなります。

まずは「できない」を「できる」にする!

「できない」を「できる」にするだけで、介護力とサービスが減ります。

家族単位では介護負担軽減と介護サービス費の減少につながります。

そして、国単位では、介護保険の削減や豊かな社会へとつながります。

在宅でのリハビリにおける評価で、大切なことは「できない」「できる」の明確化。

そして、「できない」を「できる」に!

これが大切です。

福祉用具に頼って「できない」を「できる」に!

訪問リハビリでは、住環境整備や福祉用具でのアプローチが多いです。

身体機能はすぐに回復することは難しい。

だから、福祉用具や住環境整備で動きやすい環境をつくることで「できない」を「できる」にすることが多いです。

例えば、床から立ち上がれない人がいるとします。

そんな人に、「自動昇降座椅子」をレンタルすることで、「一人で床から椅子座位に移動できる」ようになるということも多々あります。

そして、自動昇降座椅子で椅子座位を保持した後、その人が歩行可能となる歩行器をレンタルすることで屋内を一人で移動することができるようになる可能性もあります。

福祉用具は活動量を増加させるきっかけとなります。

上記の例では、床からの動線を福祉用具に頼ることで活動範囲の広がりをみせ、そしてその人の活動範囲・活動量が拡大する。

福祉用具に頼ることで「できない」を「できる」に変えることができます。

「できない」と「できる」の評価は本当に大切です。

「できない」と「できる」の評価方法

「できない」と「できる」の評価方法を知っていますか?

基本的には、「できる」と「できない」を見れば良いだけです。

しかし、少し間違えて評価をされている方も時々いらっしゃるので説明していきます。

方法は、全て自分でやって頂く

これだけです。

大切なポイントは口頭での指示も介助であるということ。

とにかく、実施する内容だけ伝えて、セラピストは空気になる!

だって、その人の生活にはセラピストがいないのだから。

自立して頂く必要があります。

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だからこそ、時間がかかっても自分で考えて自身で完了して頂く必要があります。

「できるだろう」という安易の考えは、「できる」or「できない」の大切な分かれ目を適当にアセスメントしていることになります。

「できる」と「できない」の境目は本当に注意して評価する必要があります。

時には「一人でできない」という判断を!

時には

  • 安全性
  • 正確性
  • 効率性

を考えて「一人ではできない」という判断をする必要もあります。

危険をおかしてもで「できる」にしなくても良いと思います。

その時も、一人ではできない、でも「できない」を「できる」にするために、何で補うのか?

これをしっかりと検討して関わる必要があります。

家族の介助、福祉用具、住環境、その他サービス…。

それがリハビリテーションマネジメントです。

「できない」・「できる」の評価は慎重に!

在宅生活では、できれば良いのです。

細かな格好や方法…。

正直、どうでも良いのです!

まずは、「できる」「できない」をしっかりと評価することが大切です。

そして、その「できる」「できない」の評価を曖昧にしない。

本当に良くあることを伝えます。

 

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「T字杖自立で退院」

しかし、退院後、家にあった車椅子を押して歩く

 

これは、よくあることです。

「できない」から訪問リハビリに「困っているんですけど…」と依頼がくるのです。

だから、知っているのです。

退院支援でも、在宅での評価でも

細かなことはどーでもいい。

まずは「できない」「できる」をしっかり評価することが大切です。

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杉浦 良介
静岡県出身・在住の理学療法士(PT)です。 訪問リハビリの分野が大好きです。 人と人を繋ぐ理学療法士を目指しています。 訪問リハビリが好きな人・訪問リハビリについて知りたい人・繋がりたい人・悩んでいる一般の人…ドシドシお問合せ下さい! 相談されると喜んで返信します(笑) まずはお問い合わせから連絡をお願いいたします。 Twitter・Facebookのフォローもどうぞよろしくお願いします。