訪問リハビリでは屋外歩行可能だが、訪問看護では屋外歩行は禁止?

訪問看護は屋外歩行が禁止?

時々耳にしたことがあると思います。

『訪問看護のリハビリでは屋外歩行訓練はグレーゾーン?』

非常に難しい問題ですよね。

実際に訪問リハビリの勉強会などでも『訪問看護(リハビリ)での歩行訓練は制度上禁止されている』と聞いたこともあります。

各団体の解釈

 【東京都世田谷区介護保険課】(H29.3)

Q訪問看護ステーションからのリハビリ 屋外でのリハビリ

訪問看護ステーションから理学療養士・作業療養士が訪問しリハビリを行っている。

①社会復帰にむけてのエスカレーターや電車の乗り降りの訓練を自宅から出発し、デパートや駅で訓練した場合、算定できるか?

②また、その際、1 回のリハビリに一週間で利用できる単位すべてを使用して 120 分で算定できるか?

A

①自立支援として生活機能の維持向上を図ることを目的としていて、主治医の具体的指示等、医学的判断に基づくものであって、適切なケアマネジメントのもとで作成された訪問看護計画に位置づけられていれば算定できる。ただし、訪問看護も居宅サービスのひとつなのであくまでも居宅を起点としなければならない。

②また、理学療法士等による訪問看護は、1 回あたり20分以上、一人の利用者について週

に 6 回の限度はあるが、一日あたりの回数の制限はないので、この質問のような算定(一

週間に 1 回、120 分)は可能である。

(参照 平成 27 年度東京都集団指導資料 P.111 12.3.1 老企第 36 号第 2 の 4(4)「理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の訪問について」)

 

【東京都荒川区の解釈】(H21.5)

Q屋外でのリハビリは訪問看護のサービスとして認められるのか

A 訪問系サービスは要介護者の居宅において行われるものであり、要介護者の居宅以外で行われるものは算定できない。

ただし、居宅から屋外にかけて実施するリハビリテーションが下記の要件を満たす場合のみ、例外的に訪問看護サービスとしての算定が可能である。

①自立支援として利用者の生活機能の維持・向上を図ることを目的として実施するものであること。

②医師の具体的指示等、医学的判断に基づくものであること。

③適切なケアマネジメントのもとで作成された訪問看護計画に位置づけられていること。

 

【横浜市の解釈】(H22.6)

自立生活支援のための見守り的援助について

Qヘルパーが利用者の散歩に同行することは可能か。

A適切なケアマネジメントに基づき、自立支援、日常生活活動の向上の観点から、安全を確保しつつ常時介助できる状態で行うものについては、利用者の自立した生活の支援に資するものと考えられることから、算定可能です。ただし、 (1) リハビリや機能訓練を目的にしたものは、訪問介護の範囲を超えるものであり、算定できません。 (2) 単に趣味で行う散歩(目的が気分転換であり、利用者の日常生活上必ずしも必要でないもの)は算定できません。

 

Q具体的にどのような場合に散歩の同行が認められるのか

取扱いの判断にあたっては、個別具体的状況に基づいて判断する必要があります。運用にあたっては、 (1) サービス担当者会議等において、必要性を十分に検討すること。また、ケアプランに位置づける場合には、目標を明確にすること。 (2) 効果の検証を定期的に行うことに留意してください。 算定する場合には、自立生活支援のための見守り的援助(自立支援、ADL向上の観点から安全を確保しつつ 常時介助できる状態で行う見守り等)の区分での算定となります。

買い物やバス等……の提供(平成27年度介護報酬改定)

 平成27年度介護報酬改定で訪問リハビリにおいて初めて『買い物やバス等の公共交通機関への乗車など…』という文言が発表されました。

 以下、厚労省HPより引用

『居宅からの一連のサービス行為として、買い物やバス等の公共交通機関への乗降などの行為に関する訪問リハビリテーションを提供するに当たっては、訪問リハビリテーション計画にその目的、頻度等を記録するものとする。』

活動や参加に焦点を当てたリハビリテーションということもあり、文言として初めて出たことに対しては非常に有り難く感じております。

以下、各団体HPより引用

【長野県理学療法士会からの質問事項】(平成27年5月13日)

Qバスなどの利用にリハが同行した場合、そこでの公共料金の負担はどうなるのか?

A訪問リハビリテーション事業所が利用者から受領できる費用については、基準省令第 78 条「利用料等の受領」で定められており、その他費用の徴収はできないため、事業所負担となる。(バス乗降行為のリハビリテーションを実施するために同行している場合を想定)

Q「指定訪問リハビリテーションは、居宅からの一連のサービス行為として、買い物やバス等の公共交通機関への乗降などの行為に関する訪問リハビリテーションを提供するに当たっては、当該計画にその目的、頻度等を記録するものとする。」→例えばスーパーに集合して買い物とかができるのか?

A今回の改正は、「居宅からの一連のサービス行為として」買い物等のリハビリテーションを提供するものであり、現地での待ち合わせは想定されない。

屋外歩行訓練を実施する上で大切なこと

私が屋外歩行訓練を実施する上で大切だと思うことは以下の通りです。

①目的をしっかりすること

『ただ一緒に散歩する』というのはセラピストとしては違うと思います。どうして一緒に歩く必要があるのか?それを明確にする必要があると思います。例えば、交通ルールが守ることができているのか?耐久性・持久力はあるのか?不整地の歩行に対応できるのか?

買い物練習等も一緒だと思います。毎回訪問リハビリの際に買い物に付き合うだけではセラピストの役割ではないと思います。何をするにも目的をしっかりと持つことが大切だと思います。

②主治医の許可を得る

主治医の許可を得ることは必要だと思います。訪問看護でグレーゾーンとされていることもある為、しっかりと許可を得て実施する必要があると思います。

③バイタルチェックおよび緊急時の対応方法の確認

訪問リハビリはリスク管理が非常に大切なステージのリハビリテーションです。常に『何かあったらどうしよう?』と考え、それに対して備えて屋外歩行訓練を実施した方が良いと思います。例えば、血圧計を持っていく・緊急連絡先を把握しておく等の準備は最低でも必要なことだと思います。また、夏場の水分補給も非常に大切だと思います。利用者様ごと異なる基礎疾患に対する知識もしっかりとつけ、そのリスク管理も怠らない様にした上で実施すべきだと思います。

まとめ

 訪問看護の屋外歩行に関しては、厚労省の正式な条文がないので留意が必要ですそうですね。

確かに訪問看護における屋外歩行に関してはグレーゾーンかもしれませんが、しっかりとした目的、医師からの指示、訪問看護計画書への記載があれば可能なのではないでしょうか?

と私は解釈しております。

意見等ありましたら、是非教えて頂きたいです。

興味のある方はこの記事も是非読んでみて下さい。

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