リハビリ

病院から在宅に”つなぐ”リハビリ【対談】回復期を知る訪問PTと訪問7年目のPT

訪問リハビリインタビュー6人目はかずぼーさんです。

訪問リハビリインタビューとは何か?を知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。

かずぼーさんのプロフィール

かずぼーさんを簡単に紹介させて頂きます。

訪問リハビリインタビュー

かずぼーさんとはテレビ電話で4時間お話をさせて頂きました。

かずぼーさんは、リハビリブログ界でかなり有名なセラピストです。

長い時間かずぼーさんと話させて頂き、色々と教えて頂きました。

ブログ運営に関しましても色々とお話をさせて頂きました。

少し前にかずぼーさんにブログコンサルをして頂き、私はそれから効果が出ているのが明らかに分かります。

ブログコンサルサービスもしていらっしゃるので、ブログをやっていて悩みがある方は相談してみてはいかがでしょうか?

リハビリに関する話では、回復期で長年働いてきた理学療法士の意見を聞くことで、いろいろと私の考えが変わりました。

今回はつなぐリハビリにフォーカスし、訪問リハビリインタビューを通して私が感じたことを書いてみたいと思います。

回復期リハビリと訪問リハビリ

かずぼーさんは回復期病棟で8年働いた後、訪問リハビリ数ヶ月の理学療法士です。

そして、私は訪問リハビリ7年目の理学療法士で、最近、回復期病棟と少し兼務をしております。

回復期と訪問リハビリの経験値が逆の理学療法士です。

経験値が違うということは考え方も異なります。

私:回復期の初回のリハビリってどんな感じですか?

かずぼーさん:回復期の初回のリハビリはどうすることもできないことが多いです。ベッド上で寝たきりの人に何をするのか?初回のその状態で在宅で生活することを考えてリハビリをすることは難しいです。

私:そう聞くと確かにそうですよね。骨折などの単純な整形疾患であれば、受傷前の生活に戻ることも想像できますが、中枢系疾患などはなかなか難しいですよね。

かずぼーさん:だから評価って大切なんですよね。初めは動けない悪循環から、どう動き易くするかが大切になります。

私:逆に生活期のリハビリって初回訪問が一番効果が出ます。

訪問リハビリは大きく分かれて2つのパターンの依頼があります。

  1. 回復期などから退院された場合
  2. 在宅で困った状態で依頼される場合

急性期や回復期などから在宅復帰した場合、ほとんどの利用者さんは生活混乱期を迎えます。

生活混乱期とは、退院されあらゆる環境が変わることで生活機能が低下することを言います。

その生活混乱期に訪問セラピストが関わることで、在宅の生活を改めて整えることができリハビリとしましても効果が出ます。

在宅で困った状態で依頼される場合は、身体機能と福祉用具や生活環境がマッチしていない為、生活機能が低下している場合があります。

例えば、杖で歩行が難しくなり、ベッド上での生活となっている方に歩行器を貸与することで勝手に動きだす。

「椅子から立てない」という人に椅子の高さを上げるために座布団を敷いて立ち易くすると動きだす。

このような関わりをすることでみるみる活動量が増加して生活機能も向上します。

回復期のリハビリと訪問リハビリでは基本が異なるかもしれませんね。

しかし、「きっかけ」を与えるという点では同じですね。

回復期退院後の患者さん・訪問リハ卒業後の利用者さん

私:回復期退院後の患者さんのことを気にしていますか?

かずぼーさん:経験年数の浅い頃は気にしていたこともあります。確かに退院後のことを心配している人も多いです。しかし、今はあまり気にしない思うようになりました。

私:私は訪問リハビリ卒業後、社会参加支援加算などの算定要件でもありますので、修了後、約1ヶ月後に様子を伺いに行ったりします。

私:なぜ気にしないのですか?

かずぼーさん:「気にしても何ができる?」って思ったのです。

私:確かに!

かずぼーさん:急性期から回復期には色々な状態で送られてきます。例えば、急性期でずっと寝たきり状態で足関節の背屈制限があったり……。でもそんな事言っていても何も変わらないですし。その時、回復期のセラピストとしては「ここからは任せとけ!」という気持ちでリハビリをします。

私:いやー。今すごい反省しました。私は、今まで「何でこんな状態で在宅に送ってきたんだよ!」とか回復期にのセラピストの愚痴ばかり言っていた気がします(笑)在宅のセラピストとして「ここからは俺たちに任せとけ!」という姿勢で引き継ぐべきですよね!

かずぼーさん:回復期のセラピストって色々在宅を想定してリハビリをしています。しかし、実際、難しいですし、訪問セラピストに送るっていうことは「ここからはお願い!」と期待をしていると思います。

完結させて次のステージに任せる!

これってすごく大切なことな気がしますね。

偶然読んでいた本にこんな言葉がありました。

退院後に担当していた訪問リハスタッフや通所リハスタッフが「なぜ病院でやってこなかったのか」「退院後の生活の予測があまかった」などと、特に同法人内の病院部門に厳しいフィードバックをすることがある。そのような断罪するフィードバックは、後出しジャンケンのようなものである。

REHABILITATION LIFEより引用

私は後出しジャンケンをしていました。

ポジティブのフィードバックをし、利用者さんがどのように変わったかをしっかりと病院のスタッフに伝えるという姿勢が大切であると気づかされました。

よくよく考えてみると、私は中枢系などの疾患の方の回復段階を在宅で長い間働く私は知りません。

私:中枢系の疾患の人がどのくらいの期間でどのくらい良くなるかってだんだん分かってくるのでしょうか?

かずぼーさん:経験を重ねれば分かってきますね。在宅と違ってしっかりと整っていますからね!情報も専門職も色々と。

私:やっぱり分かるのですね。私も生活期で初めて会った時に「概ねどのくらいの生活機能を改善するのか」をイメージすることができます。

これが回復期のセラピストの経験であると思います。

回復期のセラピストも武器があり、訪問のセラピストも武器を持っている。

それを利用者さんの自分らしい生活にそれぞれどう活かしてつなげていくかが大切な気がします。

「なぜ病院でやってこなかったのか?」

と考える前に

在宅で働く訪問セラピストは発症から今までを急性期や回復期のセラピストに任せてきた。

「任せてきた=頼ってきた

と考えると、「ここからは俺の得意分野だ!任せておけ!」と考えられるかもしれませんね!

この関係性を普段から築いていき、自身が輝けるステージで輝くことができれば「つなぐリハビリ」ができると思います。

しかし、他のステージを勉強することも大切です。

私はこれからも回復期でどんなリハビリをやっているのかを経験させて頂き、そして在宅の視点を病院に伝えるということも行なっていこうと思います。

他のステージの人と話すと「何か話が合わないなぁ…。」と感じることもあります。

それって当たり前だと思います。

でも、だから勉強になることも多いと思いますね!

在宅の勉強ができる場所

私は訪問リハビリのオンラインサロン「リハビリコネクト」を運営しています。

このサロンには回復期のセラピストや福祉用具業者で働くセラピスト、クリニックで働くセラピストもいます。

在宅の視点を学びたい方は是非ご参加ください。

学べる場って色々あると思います。

退院後は訪問セラピストに任せてください!

しっかりと生活を整えます!

病院から在宅へ上手につなぐための工夫

かずぼーさん:訪問リハビリの分野に働き場所を移して、まだ間もないのですが、なかなか全体像を捉えることができません。何か良い方法ってありますか?

私:ひとつの方法として、24時間×7日間という一週間をどう生活しているかを把握することが大切な気がします。

かずぼーさん:それってどういうことですか?

私:このようなものを使います。

生活状況把握シートの使い方

  • サービスの利用状況を書き込む
  • 朝食、昼食、夕食の時間を書き込む
  • 入浴の時間を書き込む
  • 起床、就寝時間を書き込む
  • 役割を書き込む[/box] 

とにかくその人の生活を書き込むのです。

そうすると、自然と空白が出てきます。

でも、その時間って何かしているはずです。

そしたら質問をします。

「この時間は何をやっていますか?」とか。

この作業が苦手な方が多いので全体像を掴めないのです。

慣れるまでこれをやって、慣れたら自然とこの考え方ができると思います。

質問力も身につき、課題も見つけ易いのでオススメの方法ですね!

これは病院のセラピストにも是非使って欲しいツールです。

  1. 病院での生活シート
  2. 在宅や施設での生活シート

この2つを作ります。

そうすると入院時と退院後で活動量ってどう変化するのか?課題は何なのか?介助はどこで必要なのか?イメージし易いと思います。

病院から在宅につなぐリハビリ

私は病院から在宅にどう上手にバトンタッチができるのかを今まで考えてきました。

今回、他ステージの回復期を知る理学療法士であるかずぼーさんと話すことで、「病院から在宅に上手につなぐリハビリ」について根本的な考えが変わりました。

任せる」「頼る

この姿勢が大切なんだと思いました。

決して、放出ではありません。

任せるのです。

私やかずぼーさんは現在、今までと違うステージのリハビリを勉強中です。

別のステージを学ぶと視野が広がります。

勉強する方法は色々あります。

別の分野の本を読む、セミナーに参加する、人と関わる…。

そうすることで自身のセラピストとしての成長にも「つながる」と思いますね。

今回、紹介した本は特に病院のセラピストにオススメです!

ABOUT ME
杉浦 良介
静岡県出身・在住の理学療法士(PT)です。 訪問リハビリの分野が大好きです。 人と人を繋ぐ理学療法士を目指しています。 訪問リハビリが好きな人・訪問リハビリについて知りたい人・繋がりたい人・悩んでいる一般の人…ドシドシお問合せ下さい! 相談されると喜んで返信します(笑) まずはお問い合わせから連絡をお願いいたします。 Twitter・Facebookのフォローもどうぞよろしくお願いします。