新卒で訪問リハビリに飛び込んだ理学療法士の話

訪問リハビリインタビュー7人目は田嶋凌さんです。

訪問リハビリインタビューとは何か?を知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。

訪問リハビリインタビューとは?
訪問リハビリインタビューはじめました!

田嶋凌さんのプロフィール

田嶋凌さんのプロフィールを簡単に説明させて頂きます。

1年目で訪問リハビリの道を選択したきっかけ

:なぜ1年目で訪問リハビリを選ばれたのですか?

田嶋さん:大学の実習で訪問リハビリを見学させて頂く機会があり、自分の中で病院とのリハビリを比べてみた時に、病院でリハビリをして家に帰っても、家の環境や家族との関係とかで、病院で取り組んだリハビリなどが、実際に家で活かせていないという場面を目の当たりにしました。例えば、回復期病院で毎日リハビリを頑張ったのに、家に帰ったら実際、苦労がたくさんあり、ADLを阻害している因子もたくさんあり、生活で不便とされていることが多いと感じているときに、「家に帰ってからのリハビリの方が大切なのではないか?」と思いました。そこに自分が理学療法士として関わっていきたいと思ったのが初めのきっかけです。

:実習って見学実習ですか?

田嶋さん:そうですね。3日間くらいの見学ですね。

:3日間で!?でも楽しいですよねー。訪問リハビリ。私も3日間で訪問リハビリの魅力を伝える自信あります(笑)

実習で学生さんに訪問セラピストの魅力を伝えることが私の小さな夢です(笑)

今、訪問リハビリのどんなところが楽しいですか?

:1年間訪問リハビリに携わり、どのようなところに訪問リハビリの面白みを感じますか?

田嶋さん:利用者さんが十人十色なところです。それは病院でも同じだとは思いますが、一人一人環境が色々と異なりますので、それだけセラピストとしての関わり方でも選択肢も広く持たなければいけないと思います。経験をしたことがないので詳しくは分からないのですが、病院だと患者さんとの一対一、時々ご家族様が来られてリハビリの経過を伝えるとかだと思うのですが、在宅だと生活に家族がいて、それこその方の人生・生活だと思うので、その人だけが良くなれば良いという訳ではなくて、キーパーソンの奥様や旦那様も例えば高齢者で病気があるケースがありますので、家族・家庭全体に関わるということにすごく魅力に感じます。

:在宅だと家族丸ごとケアと言いますか、夫婦が二人とも要介護認定者であったり、家族にターミナルの方がいらっしゃったりとか、小さい子供がいらっしゃったりとか色々な方がいらっしゃる。本当に色々な家がありますよね。

田嶋さん:例えば生活保護の方がいらっしゃたり、裕福な方もいらしたり。あと、必ずしも綺麗な家ばかりではないですよね。

:ほとんどの家が汚いですよね(笑)病院だとその人しか分かりませんし、家の環境も分からない。本当に一対一だと思います。

田嶋さん:セラピストがご自宅に上がらせて頂く。病院とは立場が逆転した環境、その中で、人としての礼儀や接遇面も非常に勉強になります。人として自分自身もすごく成長させて頂いていることは感じます。新卒で訪問させて頂いた時は、家の上がり方一つにしても挨拶をして名刺をお渡しするシーンにしても、話し方にしてもすごく先輩から指導もして頂きましたし、ご本人様からクレームを頂くこともありました。裏を返せば病院ではこのような経験はできないのではないかと。利用者さんの立場が優位に立ち、病院とは対照的な環境にも面白みを感じます。

訪問リハビリにおけるクレーム

:クレームってどんなクレームを貰いました?

田嶋さん:種類としては①接遇面に関すること、②技術的なこと、と大きく分けて2つです。挨拶、返事、コミュニケーションなどのクレームは働き始めて4月、5月頃は多かったです。今ではそのようなクレームを貰わなくなったことも自分の中では1年間の成長かなと感じています。回復期などでリハビリを受けて、退院された方のリハビリをする時に、前のセラピストと比較をされて、年齢に関しても私からは言わないのですが、経歴などを聞かれて、そこで嘘はつけないので、「大学で勉強をして今の会社に入りました」と経緯を伝えると「あなたは新卒なのね」ということを言われたり「経験のある人にお願いをしたい」とか言われたりして担当変更をお願いされることもあります。

:どっちかというと接遇面の方がクレームが多くはないですか?

田嶋さん:自分が新卒だからだと思うのですが、割合としては同じくらいですね。病院で経験したセラピストでは接遇面の方が多いのでしょうか?

:経験上は接遇面の方が多いと思いますね。人間としてしっかりしていないと接遇面のクレームは多いと思います。人としてというところが多くて、でも訪問リハビリをやっていると必ず成長しますね。訪問リハビリは人としての接し方はかなり勉強にはなると思います。臨床の経験に関してはしょうがないですよね。しょうがいないにまとめてしまうといけないとは思いますが、誰もが新人の頃がありますし、それは病院で働くセラピストも一緒だと思います。

:利用者さんって色々聞いてきますよね(笑)「どこに住んでいるの?」とか「何年目なの?」とか。そこには素直に答えないと後々ボロは出ますしね。「新卒です」っていうだけで「あー新卒なんだね」となることもあると思います。私は管理者という立場なので、「管理者です」というだけで何も言われないですね。超ズルイですよね(笑)だから、自分の立場を利用して他のセラピストを利用者さんの前で褒めるなどの工夫もしています。技術に関しては勉強するしかないですよね。

新卒訪問セラピストの働き方

:入職してからすぐに訪問したのでしょうか?

田嶋さん:一番初めに担当をもたせて頂いたのが5月の中旬頃です。入職して1ヶ月半くらいは同行させて頂いていました。比較的リスクの低い方から担当させて頂きました。

:やっぱり1ヶ月半くらい必要ですよね。ここは慣れるために色々な家を見に行き、そこからだんだんと担当を増やしていく形でしょうか?

田嶋さん:そうですね。半年くらいかけて同行もしながら徐々に担当を増やして頂きました。

:自転車二人で漕いで?(笑)

田嶋さん:はい(笑)

二人乗り自転車らしいです。嘘です(笑)

田嶋さん:あと、新卒のセラピストは既卒の方よりも研修期間は長く設けられています。

:本当に良い職場の環境ですね。

どんな先輩が好き?

:いきなりですが、どんな先輩が好きですか?(笑)

田嶋さん:気にかけてくれる先輩ですね。例えば、自分の訪問に自分の時間を割いて同行してくださる先輩もいます。

:おー。そんな先輩って理想です。

田嶋さん:1件1件がお給料の反映される中で本当に有り難いです。

:訪問に同行してそこで先輩が指導してくれたりするのでしょうか?

田嶋さん:そうですね。でも、訪問中は相手の家でのサービス中ということもあるので、訪問の後からフィードバックをして頂き、次に活かすという形です。

:良い先輩ですね。在宅っていうことは本当に理解されていますね。

訪問リハビリの40分間って本当に大切にしなければいけないと思っております。

私は、聞くという姿勢、悩みや想いを聞く姿勢、沈黙の時間をあえて作り引き出すということをしています。

だから同行は同行であり、後から指導するということは大切だと思います。

また、職場や先輩って運もあると思います。

友達や指導者とかも含めて自分の周りにいる人がどんな人かによって自身の成長も変わります。

それを自分で選ぶことも大切ではないかと思います。

新卒で訪問リハビリで働く不安

:訪問リハビリで新卒で働く時の不安ってありましたか?

田嶋さん:この件に関しては杉浦さんにも相談したかったのですが、臨床技術面に関しては病院で働くセラピストと比較して劣ってしまうと思っています。病院での経験がないということは自分の中ではディスアドバンテージ・ウィークポイントになっているという自覚がありまして、結果に繋がる治療技術などもまだまだだなぁと。「自分じゃない人が入った方がもっと良くなるのではないか?」とか、「申し訳ないなぁ」という気持ちになってしまうことがすごくあります。「どこが良くないのか?」が訪問だと現場で見てもらうことができないので、そのようなことを埋めるために外部の勉強会に行ったり、先輩にアドバイスを求めたり。根本的に自分の中では解決が必要な問題ですね。

:病院で働くセラピストも一緒だと思いますよ。例えば、「自分が入るのが申し訳ない」とかは病院のセラピストも感じていると思います。「みんな申し訳なさそうにやっていますよね(笑)」そして、自分もそのような経験がありましたね。先輩の方が治療技術はあるし、「自分以外のセラピストが入った方が良い」とも思っていました。越すことができない経験を勉強や研修で補っていく。時間での経験は先輩を越すことは難しいですが、経験を知識で補えばその不安は解決されるのではないかと思います。得意になれば何事でも自信につながると思います。リハビリテーションって幅広いので、ひとつ勉強して自信がつけばその分野に関しては自信を持ってできます。

訪問リハビリは生活期なので、病院と違ってなかなか結果は出ないし変化は少ない。新人が入ってもベテランが入っても変わらないかもしれない。私は最近、回復期で働かせて頂いているのですが、回復期って生活期では考えられないくらいどんどん良くなるんですよね。だから、「生活期はあまり変化を出せない」と思ってやった方が新卒セラピストとしては気持ち的には楽になるかもしれないですね。でも、生活期で変化や結果を出せた時ってすごく嬉しいし楽しいですよね。

臨床技術に関しては病院で働くセラピスト比較したら圧倒的に少ないので、自ずと病院で働くセラピストよりは評価能力は劣ります。病院で1日20単位リハビリを提供したら、患者さんに関わる時間は400分で、訪問リハビリを例えば1日6件(40分間)提供すると240分ですから。それは不安になるかもしれませんね。訪問リハビリの40分間って血圧測ったり、生活状況把握したりで機能評価をする時間がないですよね。

でも病院ではなく訪問リハビリで学べることも多いので、病院の新卒セラピストと比較しなくても、訪問リハビリの強みを磨いていけば良いのではないかと思いますね。

病院で働くセラピストより確実に人と接するスキルは上がりますし、説明・接遇・コミュニケーション力は伸びると思います。あとは運転技術とか自転車コントロール技術(笑)そっちを磨けていると思えれば不安は減るのではないでしょうか?

現場で一人とか見られていない環境でリハビリをするということが一番ネックですよね。ここだけは訪問リハビリの特徴ですよね。ここに関しては上の人も心配していると思います。会社にも「訪問に行って良い!」と認められている人材なんだ!って思っても良いと思いますね。セルフマネジメントできないセラピストや人としてしっかりできていない人は会社としても外に出せないですからね。信頼されているって捉えて良いと思いますよ。

だから全然心配しなくて良いですよ。2年目でも3年目でも変わりませんし、私も9年目ですが、何もできていませんし(笑)

訪問リハビリでは病院とは違うスキルを確実に身につけていますよ。

あとは長期的に関わることとなる利用者さんの場合は評価のチャンスかもしれませんね。利用者さんは変化を求めているわけで、何をしたら良いか分からなくなった時にはしっかりと評価をして、例えば数値化した評価をしてフィードバックをするだけでそれが利用者さんの気持ちの変化にもつながると思います。そしてそれが自身の評価能力にも繋がりますし、目標や目的を新たに見つけることもできるかもしれません。

新卒のセラピストにオススメのオンラインサロン

コミュニティ内では私の相談も無料です。(他は有料にしています)

是非、皆様一緒に訪問リハビリを学びましょう!

私の運営している訪問リハビリのオンラインサロンは新卒の方の悩みも先輩方が相談に乗ってくれます。

ぜひ、ご参加ください。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。