利用者さんだけを見ず、家族を見ることが大切!!

理学療法士に必要な能力

私は通所リハビリで2年間、訪問リハビリで5年間理学療法士として様々なご家族さん関わってきました。

理学療法士になりたて(新人)の頃は患者さん・利用者さんだけを見ていたように思います。

しかし、自然と利用者さんだけでなく、利用者さんを含めた家族という単位でみる大切さに気付くことができました。

この記事では私の経験を下に、なぜ家族をみることが大切なのか?

ということを述べていきたいと思います。

介護力で変わる

例えば、

①独居暮らしの人

②大家族の人

この2つの場合、医療従事者としての関わり方が違うのです。

私は基本的に、『どんな方でも自宅での療養生活が可能』だと思っています。

家に帰りたい人は病院や施設にいないで帰れば良いと思っています。

しかし、帰る為には条件があります。

その一つが『介護力』です。

トイレに一人で行けない人

入浴を一人でできない人

食事を一人で摂れない人

更衣を一人でできない人

このような人は1人で生活ができるでしょうか?

きっと1人での生活は難しいと考えるのではないでしょうか?

しかし、介護力がある場合は可能だと思います。

トイレに奥さんが連れて行ってくれ、

お風呂に奥さんが入れてくれる

お嫁さんが食事を食べさせてくれ、

お嫁さんが着替えを手伝ってくれる。

このように介護力があるだけで家で生活をすることが可能なのです。

今までの経験でもありますが、奥さんが看護師で、何十年も自宅で透析を行っていた人もいました。

家族に理学療法士がおり、孫としてリハビリを指導していた人もいました。

入院中に自宅復帰困難を考える際、何が理由で自宅復帰困難と考えているでしょうか?

患者さん自身・家族が帰りたいと思っている中、その強い希望以上に帰れない理由があるかを再度考えて頂きたいと思います。

また、症状が軽度の人でも介護力がない為に自宅での生活が困難の人もいます。

『介護力さえあれば自宅で生活できるのに…』

と思う方も多くいます。

家族がいるのに、介護力が低い家族もいます。

『同居の家族が多い=介護力がある』

とは残念ながら言えません。

そのような家族を見ていると、本当に家族関係が大切なんだなぁと感じます。

お金が大切

この業界で働いているとお金の問題は本当に深刻に思うことがあります。

生活保護の人、国民保険の人、厚生年金の人、裕福な人…。

様々な人がいます。

お金は本当に大切だと思います。

働き盛りの人たちは『60歳の時点でいくら資産があるのか?』

ということを考えて生活を送っているでしょうか?

また、夫婦で将来どの程度年金を貰えるのかを計算できているでしょうか?

私はこの業界で働いていると、理学療法士として様々なことを患者さんに指導する以上に、人生の先輩である患者さんにもっと多くのことを教わります。

言葉で教わることもあれば、経験で感じさせられることもあります。

その一つがお金の問題です。

良く耳にすることは

『貯めておけば良かった』

『個人の年金に入っていれば良かった(国保の人)』

『保険に入っておけば良かった』

などです。

実際の生活をみると、本当に説得力があります。

お金の問題は我々には解決できないのです。

入院費でいくらかかるか知っていますか?

医療療養病棟ですと、1ヶ月間で約20万円です。

急性期病棟や回復期病棟はもう少し安いですが、長くは入院できない時代です。

夫婦の1人が病気にかかり、長期入院をする場合、毎月約20万円を出すことは非常に大変なことだと思います。

もし賃貸生活ですと、家賃もかかってきます。

もしもの場合に備えないと将来大変なことになると思います。

その為にも『健康』ということが非常に大切になります。

低所得でも健康で長く働けることが本当に素晴らしいことだと思います。

医療費という支出を減らし、コツコツ長期間働くことで安定した安心した老後を迎えることができると思います。

働き盛りの人たちは、国民年金・厚生年金を払い、企業年金や個人年金(確定拠出年金)、保険に加入し将来のことを考えて生活を送ることをお勧めします。

貯金や投資も必要な時代だと思います。

私もまだ20代であり実際に老後を経験をしたことはないですが、実際に経験している人たちをみてそう感じるようになりました。

『先人の言う事を聞け』

本当にその通りだと思います。

しかし、時代に合った考え方も大切だと思います。

特に昔と今で、金利に関しては全く違いますから…。

話が少し脱線しましたが、『お金は大切』なのです。

正直、介護力が無くても、お金があれば解決することもあります。

入浴ができなければ、訪問介護や訪問看護の人たちに入浴を手伝ってもらえば良いと思います。

訪問入浴というサービスもあります。

退院後、入浴をする種類をどのくらい知っていますか?

食事を一人で摂れないのであれば、訪問介護の人に手伝ってもらったり、デイサービスに行き、食事を摂れば良いと思います。

様々な日常生活動作を自立をするために訪問リハビリで練習するという方法もあると思います。

今では自費(保険外)のサービスも充実しています。

しかし、全てお金がかかります。

デイサービスの1回の食事代だけで600~700円程度かかります。

その積み重ねが何万円という額になります。

実際に、『癌』と診断されていても治療を受けられない人もいます。

正直、お金が『ある』・『ない』で関わり方は変わるのです。

その為、家族全体をみる必要があります。

家族をみるということ

訪問リハビリをやっていると、家族から自身の身体についての相談を受けることもあります。

『最近、腰(膝)が痛いだけど…』

『良い枕知らない?首が痛くて…』

保険外の事になってはしまいますが、耳を傾けることもあります。

このくらいやっていても罰せられません(笑)

今は老々介護が非常に多いです。

介護者が要介護者の場合もとても多いのです。

自分の関わっている患者さんが家での役割が介護であり、毎日介護をしている場合もあります。

上述しましたが、安全な安心した在宅生活を継続する為には介護力が大切になります。

家族が支え合っていく必要があります。

自分の利用者さんだけを見ているだけでは、その人を長期的に自立した生活を続けさせることは難しいのです。

視野を広げて考え方を変えてみましょう。

リハビリの視点では、予防の分野が注目されています。

『機能改善する』より

『悪くしない』 ということが大切なのです。

もし、家族の人に病気の前兆がみられた時

…それを知っていて放っておくという人は少ないと思います。

しかし、そこに『気付く事ができるか』が問題なのです。

普段から利用者さんだけをみるのではなく、家族全体を見渡す、気にかけることが大切です。

家族1人のメンタルの崩れで、その家族全体が変わります。

↓この記事でも書きました。↓

『入院から在宅へ』回復期リハビリの退院支援のポイント

退院直後は家族のメンタル(精神状態)が崩れます。

家族のメンタルが崩れると、患者さんに影響を及ぼし、負の連鎖が生まれます。

家族が『がん』だった場合

家族が『仕事人間』だった場合

家族が『要介護者』だった場合

家族が『医療従事者』だった場合

家族に『小さい子供』がいた場合

様々なケースの家族があります。

様々な家族の中に患者さんがいるのです。

接し方や医療介護が変わるのは当たり前だと思います。

家族によって変わるということを理解した上で、家族をみてみて下さい。

患者さん本人だけが良い生活を送ることだけでなく、家族全体が良い生活を送ることを考えるだけでグッと素晴らしい医療・介護が提供できるはずです。

まとめ

なぜ私がこの記事を書いたかと言いますと、理学療法士の新人の時には患者さんだけにフォーカスを当ててしまっていたからです。

『家族全体をみる』ということをできていませんでした。

訪問介護でも訪問リハビリでも通所リハビリでも在宅復帰支援でも…。

患者さんだけをみず、家族という単位で見てみて下さい。

全く同じ病気がない、同じ人間はいない、同じ家族はいない。

全てにおいて同じケースはありません。

接し方を変えなければいけません。

教科書通りにはいかないのです。

『家族の単位でみる』ことができたら

『地域の単位でみる』ということをしてみてください。

『視野は広く持ち、マニュアル通りにはいかない。』

これが在宅療養支援のポイントです。

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