なぜ訪問リハビリの理学療法士は卒業や通所系サービスを勧めるのか?

訪問リハビリの理学療法士が卒業または通所系サービスを勧めるのか?

『訪問リハビリの理学療法士や作業療法士はすぐに卒業させたがる』

と思っているケアマネージャーさんがいらっしゃると思います。

ケアマネージャーさんだけでなく、多職種の人もそう感じている人がいると思います。

そんな人には是非読んで頂きたいです。

賛否両論はあると思います。

それはそれで良いと思います。

確かに私は卒業を勧めます。(全員ではありません。)

原則、短期間での訪問リハビリを勧めています。

しかし、決して患者さんを見捨てているわけではありません。

この時代、仕方がないのです。

今までもケアマネージャーさんと言い合いをしてきたこともありました。

他職種の方から『冷たい』『ひどい』と言われたこともありました。

その理由は一言では表せません。

この記事を見て、少しでも

『訪問リハビリの理学療法士が卒業または通所系サービスを勧めるのか?』

いうことを理解して頂けたら嬉しいです。

あくまで、個人的な意見です。

この記事を書いた理由は、多職種協働をより円滑に進める為です。

地域包括ケアシステムを構築する為です。

訪問リハビリセラピスト不足

はじめに、私は『広義でみて、個人でもみる』という考え方です。

訪問リハビリのセラピスト(PT・OT・ST)が溢れている地域であれば、この問題はありません。

おそらく、地域差はあると思います。

まず、〝視野を広げてみる”ということをして欲しいです。

私の経験上、ケアマネージャーさんの中でこのような人がいます。

『常に担当患者さんの為に……』

確かに担当患者さんの事を第一に考えることは大切だとは思います。

しかし、この考えで地域全体は支えられるでしょうか?

セラピストの人数が限られた地域として考えてみてください。

例えばの話です。

①脳梗塞が発症直後で、伸びる可能性が高い人

②脳梗塞が発症して10年経過し、プラトー(機能向上が望みにくい)に達している人

どちらが優先順位が高いと思いますか?

もし、訪問リハビリの空き枠が1つしかなく、この2人をケアマネージャーとして担当していたら、どちらに訪問リハビリを導入しますか?

①の前者だと思います。

この考えを〝地域全体という視野”で考えて頂きたいのです。

私自身も、もし全員に関われる状況におかれている場合、

全員に関われば、大小ありますが何かしらの効果を与えることができると思っています。

私も可能であれば、全員に関わりたいです。

『効果がない人』はいないと思っています。

だから、いつも『効果が低い』という言葉を使っています。

『効果が高い人』・『効果が低い人』という中から選択するとなると

『効果が高い人』を選択するしかないのです。

これを分かって頂けれることができないのです。

常に受け入れる体制をとっておかなければ、もし『効果が高い人』が来た時に受け入れることができないのです。

困っている患者さんは1人ではありません。

地域全体を支えていく為には、『トリアージ』的なものをしなければいけません。

正直、これだけで全員を納得して頂きたいですが、……現状難しいのです。

この考えが、『冷たい』『ひどい』でしょうか?

訪問リハビリの卒業は依存を防ぐため?

上述した説明をすると、

『今は空いてるんでしょ?今まで通りやってよ』

と言われることがあります。

ひどい時は

『ケアプラン変えるの面倒だから今まで通りで』

と言われることもあります。

これは論外です。

しかし、残念なことに現実いるのです。

話を戻します。

『卒業』には〝きっかけ”が必要です。

『問題あり』→(卒業の約束)→『短期間で結果を出す』→(困ったらまた来る約束)→『卒業』

これが一番スムーズにいきます。

今まで私の事業所で卒業してきた方の平均利用期間が4ヶ月です。

厚労省のHPでも出ておりましたが、『利用が長期間になると卒業させ難い』というデータもあります。

ダラダラと今まで通りが『依存』に繋がるのです。

セラピスト自身がしっかりと効果があると考えて訪問リハビリを提供している場合は良いと思います。

決して誰もが短期間で終了しなければいけないのではありません。

中には低下を予防する為に長期的に関わる必要がある人もいらっしゃいます。

ここで伝えたいことは、

『効果がないと考えているにも関わらずダラダラと続けることは依存に繋がる』

ということです。

依存すると、やめられません。

これは経験上語れます。

いつまでみていくのですか?責任はとれますか?

しっかりと〝自立支援”を考えて頂きたいです。

また、国のお金の無駄遣いはやめて頂きたいです。

↓↓興味のある方は読んでみて下さい↓↓

自立支援と重度化防止の取り組みについて訪問リハビリの視点で考える

訪問リハビリの卒業に対する理学療法士としての考え方

『効果が低い』・『効果が高い』

とは何か?

と思う他職種の方もいらっしゃるかもしれません。

時々、『効果が低いので…』と説明をすると

他職種さんに『効果はあります』と言われることがあります。

リハビリ専門職同士だとスムーズに話ができるのです。

これは専門性の違いの為、しょうがないことだと思います。

少しでも理学療法士の考え方を理解して頂ければ他職種協働にも近づくのではないかと思います。

我々、理学療法士は、個人の患者に関する臨床問題や疑問点に対して、

『臨床研究による実証報告としての科学的根拠』を求める職種なのです。

研究結果で効果が高いとされている理学療法を、実施しますが、

その過程で、『評価→治療→評価』という過程を踏みます。

様々なパターンがある為、説明しきれませんが、

簡単に説明すると、

『評価→治療①→評価』…効果がある

『評価→治療②→評価』…効果がない

『評価→治療①→評価→治療①→評価』…続けることは効果がない

大体イメージがつきましたか?

我々、理学療法士として常に勉強し、研究し、色々なことを考えてリハビリを行っています。

信頼関係の問もありますが、理学療法士のいう『効果』というものを少し信じてもらいたいなぁとも思います。

訪問リハビリの理学療法士が通所系サービスを勧める理由

結論から言いますと、

『訪問リハビリは関わる時間が短い』

通所系サービスの方が

『長い』

これが全てです。

運動量の増加だけを考えたのであれば、通所系サービスが最適です。

また、他の利用者さんと話す。食事もみれる。家族の介助量の軽減…。

様々な利点があります。

通所介護、通所リハビリは準備、送迎から全てに良い要素が含まれています

確かに訪問リハビリでしかできないこともあります。

その場合は訪問リハビリがその役割を担う必要があります。

しかし、

『運動量を増やす為に、訪問リハビリの時に一緒に運動をする』

これは違うと思います。

『通所に行きたくないから訪問リハビリ』

…これは、難しい課題です。

また記事にしようと思います。

訪問リハビリにもメリットはあります。

しかし、通所系サービスの方がメリットが多いのです。

訪問リハビリは短い時間で限界があります。

↓↓この記事も読んでみてください。↓↓

訪問リハビリの40分間という短い時間での関わり方

訪問リハビリのデメリットを考える!

 

訪問リハビリの卒業に対する課題

『訪問リハビリの卒業』について色々と意見を述べました。

少しでも『卒業させる理由』を理解して頂けたら幸いです。

しかし、理想と現実は違います。

これだけ『卒業』『卒業』と言っていますが、

正直『卒業』が正解なのかは分からないのです。

課題はたくさんあります。

その課題は↓↓↓の記事に書いてあります。

締めが曖昧で申し訳ありません。

制度と事業所の方針と他職種と利用者さんに挟まれ難しい…。

正解はないと思います。

でも、考える必要はあると思います。

是非、興味がある方は読んでみて下さい。

障害者・障害児に対する訪問リハビリテーション

パーキンソン病関連疾患の概要と訪問リハビリの内容と課題

訪問リハビリで卒業させ過ぎて利用者が減る事件発生

H29.6.7介護給付費分科会の訪問リハビリの現状についての個人的な意見

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