リハビリ

予防分野が大切!介護予防の訪問リハビリテーション

介護予防(要支援者)のリハビリテーションマネジメント

「自立支援や社会参加支援をしましょう」という国の方針の中で、「卒業」いうキーワードが挙がることが多いと思います。

訪問リハビリでも、通所リハビリでも、通所介護でも卒業ってできていますか?

介護サービスの卒業はどう思いますか?

難しいですよね。

私は訪問リハビリで働く理学療法士です。

今までもこのブログで卒業をキーワードにした記事をたくさん書いてきました。

その中で要支援者のリハビリテーションマネジメントについて考えてみたいと思います。

皆様は介護予防(要支援者)のリハビリテーションをどう考えていますか?

私は普段からこの3点に着目して生活期のリハビリテーションについて考えています。

  1. リハビリの視点で考える
  2. ケアマネの視点で考える
  3. 利用者の視点で考える

そんな時にふと疑問に思うことがあります。

例えば、このようなケースの方がいらっしゃるとします。

  • 要支援1
  • 基本的には生活は自立している
  • ケアマネージャーは月に1回訪問をする
  • 月1回の訪問では不安
  • 通所介護に行く理由がない
  • 通所介護に行きたくない

このような利用者さんの場合、あなたがケアマネージャーならどんなサービスを組みますか?

  • 訪問看護でしょうか?
  • 訪問リハビリでしょうか?
  • 訪問介護でしょうか?
  • サービス無しでしょうか?

細かい背景は別として、このような方は結構いらっしゃると思います。

ケアマネージャーの視点で考えた時、「訪問リハビリの役割かなぁ?」と考える方も多いかもしれません。

私は正直答えは分かりません。

でも、訪問リハビリの対象者である必要もあり、効果のある適宜適切なリハビリテーションを実施するとなると、考え難い事もあると思います。

そして、例えば、1年2年と訪問リハビリを行った時に、訪問セラピストは「何で行っているんだろう?」と思うかもしれませんね。

私はこのような経験をした事が実際にあります。

そして、ここで訪問リハビリの卒業を言い渡すと、利用者さんからは「なんで?今までやれていたのに」と言われる事でしょう。それが続いて行くと依存に繋がります。

もしかしたら嫌われることもあるかもしれませんね。

介護予防(要支援)のリハビリテーションを皆さんはどう考えますか?

そもそも要支援者の維持って何?

維持ってなんでしょうか?

  • リハビリの目標が「維持
  • ケアプランの目標が「維持

それではダメ!

もっと具体的な目標を立てましょう!

とか言われるじゃないですか(笑)

維持ってダメなんですか?(笑)

人間は20代30代から身体機能は衰えてきます。

維持することだけでも大変なことです。

私は「なかなか良くならない」という利用者さんに対しては、よくこのような話をします。

「人間は20代から身体は衰えてくるから、今維持できていることでも素晴らしいことですよ。」

そして、明らかに活動量が足りない利用者さんに対しては

「病気がない高齢者でもどんどん身体は衰える。毎日家事をやっていて身体を動かしていても、どんどん身体は衰えますよね?だから10回立ち上がりしただけでは運動が少なすぎますよ。」

確かにケアプランを立てる上で、リハビリの目標設定をする上で具体的に期間を決めて立案することは大切だと思います。

例えば、慢性進行疾患の方でも、『3ヶ月後にも一人で歩行器を使い、トイレに行けて排便が自立できている』などと具体的かつ前向きな目標を設定することは大切だと思います。

しかし、ずっと「維持」している人いますよね?

どう考えれば良いのでしょうか?

すごいことですよね(笑)

でも、リハビリ専門職は悩まされる(笑)

「私が行く意味は?」「安心感?」「依存?」

利用者さんからは「来てくれているから維持できている」と言われる。

ケアマネージャーからも「セラピストのおかげ」と賞賛される(笑)

そこでもセラピストは悩む(笑)

「私が維持させているのか?」と。

訪問リハビリって使いやすいのです(笑)

経験ありませんか?

平成30年度介護報酬改定における介護予防訪問リハビリの方向性

平成30年度介護報酬改定における介護予防訪問リハビリの方向性を確認してみましょう。

介護予防の訪問リハビリでは、大きく分けてこのような改定があります。

  1. リハビリテーションマネジメント加算の創設
  2. 事業所評価加算の創設

介護予防訪問リハビリテーションにおけるリハビリテーションマネジメント加算の創設

 

以下、厚労省HPより引用

概要

  • 質の高いリハビリテーションを実現するため、介護予防訪問リハビリテーションについてもリハビリテーションマネジメント加算を導入することとする。
  • ただし、要支援者が対象となることから、要介護者で算定されているリハビリテーションマネジメント加算の要件を一部のみを導入することとする。

 

単位数

リハビリテーションマネジメント加算 230単位/月(新設) 

算定要件等

  • 指定介護予防訪問リハビリテーション事業所の医師が、指定介護予防訪問リハビリテーションの実施に当たり、当該事業所の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士に対し、利用者に対する当該リハビリテーションの目的に加えて、当該リハビリテーション開始前又は実施中の留意事項、やむを得ず当該リハビリテーションを中止する際の基準、当該リハビリテーションにおける利用者に対する負荷等のうちいずれか1以上の指示を行うこと。
  • おおむね3月ごとにリハビリテーション計画を更新すること。
  • 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、介護支援専門員を通じて、従業者に対して日常生活上の留意点、介護の工夫等の情報を伝達すること。
  • 医師が当該利用者に対して3月以上の継続利用が必要と判断する場合には、リハビリテーション計画書の備考欄に継続利用が必要な理由、その他の指定介護予防サービスへの移行の見通しを記載すること。
ちびウルフ
ちびウルフ
簡単に説明してくれー! 

リハウルフ
リハウルフ
 任せとけ! 

  • 要支援にもリハマネ加算新設
  • 月に230単位の算定
  • 事業所の医師からの明確な指示
  • 3ヶ月に1回の計画書作り
  • リハビリ視点での情報共有
  • 医師は継続の理由や介護予防サービスへの移行の見通しを記載する

介護予防訪問リハビリテーションにおける事業所評価加算の創設

以下、厚労省HPより引用

概要

  • 自立支援、重度化防止の観点から、介護予防通所リハビリテーションにおけるアウトカム評価として設けられている事業所評価加算を、介護予防訪問リハビリテーションにおいても創設する。
  • その場の算定要件については、介護予防通所リハビリテーションの事業所評価加算を踏まえて設定することとする。

 

単位数

事業所評価加算 120単位/月(新設)

算定要件等

  • 定員利用・人員基準に適合しているものとして都道府県知事に届け出てリハビリテーションマネジメント加算を算定していること
  • 利用実人員数が10名以上であること
  • 利用実人員数の60%以上にリハビリテーションマネジメント加算を算定していること
  • 以下の数式を満たすこと(リハビリテーションマネジメント加算を3月以上算定した者の要支援状態の維持・改善率)
ちびウルフ
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リハウルフ
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  • 通所リハビリと同様のアウトカム評価の創設
  • 要支援者の維持・改善率を評価する
  • 算定は次年度から

介護予防の訪問リハビリテーションの大切さ

介護予防の訪問リハビリテーションがこれから大切になってくると私は考えています。

今回、創設された加算も訪問リハビリの介護予防分野への期待の現れのような気がします。

加算の中にも「維持」という言葉が出てきますよね。

「維持」で良いのかもしれません。

社会参加支援や自立支援……そして「維持」

悪くさせないために予防をするということ。

悪くなって治すことは難しいから予防をするという考え。

これは非常に大切な考えかもしれません。

しかし、その中でも訪問リハビリも訪問リハビリの対象者にサービスを提供することも大切になります。

維持するための訪問リハビリは大切かもしれません。でも、訪問リハビリでないといけないのか?それはしっかりと制度を理解して対象者を見極める必要があると私は思います。

利用者さんの立場で、ケアマネージャーの立場で、そしてリハビリ……訪問リハビリの立場で介護予防のリハビリテーションマネジメントを考える必要がありますね。

訪問リハビリテーションは、全体のほんの一部のサービスです。

予防のために訪問リハビリ以外にもセラピストの活躍する場はたくさんあります。

地域の活動に参加する。地域の市民講座で講義をする。体操を教える…。

地域のセラピストとして活躍できる場は溢れています。

訪問リハビリのセラピストとして地域を支えていきましょう!

そして介護予防を地域で行なっていきましょう!

ABOUT ME
杉浦 良介
静岡県出身・在住の理学療法士(PT)です。 訪問リハビリの分野が大好きです。 人と人を繋ぐ理学療法士を目指しています。 訪問リハビリが好きな人・訪問リハビリについて知りたい人・繋がりたい人・悩んでいる一般の人…ドシドシお問合せ下さい! 相談されると喜んで返信します(笑) まずはお問い合わせから連絡をお願いいたします。 Twitter・Facebookのフォローもどうぞよろしくお願いします。