リハビリ

なぜ理学療法士等は訪問リハ事業所ではなく、訪問看護ステーションを選ぶのか?

話題になっている訪問看護ステーションにセラピストがたくさんいる問題。

各種メディアが取り上げています。

 ・【JOINT】リハ職の訪問看護、適正化へ具体策の検討を開始 厚労省

【GemMed】PT等の配置割合が高い訪問看護ステーション、「機能強化型」の取得を認めない―中医協総会(1)

これらの記事は11月20日に開催された中央社会保険医療協議会・総会のことを分かり易く取り上げているため、興味がある方は、中央社会保険医療協議会 総会(第434回)の資料を読んでみてください。

この話は以前も話題になりました。

7月18日にメディ・ウォッチより「スタッフの8割以上が理学療法士の訪問看護ステーション、健全な姿なのか―中医協総会 」という記事が

そして、7月19日にJOINTより「訪問看護ステーションなのに職員はリハ職ばかり? 疑問の声が相次ぐ 」という記事が上がりました。

そして、私も書いたのです。

「訪問看護ステーションの職員が8割以上理学療法士等の事業所はたった0.4%です。」と。

訪問看護ステーションの職員が8割以上理学療法士等ではダメなんですか? 訪問リハビリブログ「リハウルフ」を運営しております訪問リハビリ8年目(内、訪問看護3年)の理学療法士の杉浦良介です。 このブログで...
厚労省の資料から訪問看護ステーションを分析した結果こんにちは。訪問リハビリで8年間(内、3年間は訪問看護ステーション)働く理学療法士の杉浦良介です。 このブログ「リハウルフ」では訪問リ...

今回はそのような診療報酬改定の議論がされている中で、「なぜセラピストは訪問リハ事業所ではなく、訪問看護ステーションを選ぶのか?」ということを私は書かせていただこうと思います。

訪問看護ステーションと訪問リハビリ事業所の現状

ちびウルフ
ちびウルフ
訪問リハをしたい!って思ったらどこで働けば良いの?

リハウルフ
リハウルフ
大きく分けて2つの働く場所があるんだよ。
1つ目は病院や診療所、介護老人保健施設、介護医療院からの訪問リハビリテーション。
そして2つ目は訪問看護ステーション。

ちびウルフ
ちびウルフ
じゃあ、なんで訪問看護ステーションで働くセラピストが多いの?

リハウルフ
リハウルフ
なんでだろうね(笑)

吹き出しを使って書くのは大変そうだと思ったので、ここからは普通に書かせていただきます。

訪問看護ステーションの増加

訪問看護ステーションの数も年々増加しています。

医療法人の数は変わりませんが、営利法人の事業所が著しく増加していることが分かります。

営利法人の訪問看護ステーションが著しく増加している。

訪問看護ステーションのセラピストの増加

訪問看護ステーションの理学療法士等の人数は、平成29年のデータでは約15,000人と言われています。平成13年では1,000人余りでしたので急激に増加していることが分かります。

ちなみに看護師は約45,000人です。

訪問看護ステーションで働くセラピストは年々増加している

訪問看護ステーションには理学療法士等が多いの?

理学療法士等が60%以上の訪問看護ステーションは、433ヵ所のようです。

医療法人が60ヵ所で営利法人が348ヵ所のようです。

ちなみに、訪問看護ステーションは全国に11,000ヵ所あります。

多いのかは解釈次第だと思います。

理学療法士等が80%以上いる事業所は、この辺を見ておいてください。

0.4%らしいです。

(H27年の調査では0.2%となっていました。)

理学療法士等が60%以上の訪問看護ステーションは、433ヵ所

理学療法士等が80%以上の訪問看護ステーションは、0.4%

訪問看護ステーションは全国に11,000くらいある

訪問リハビリ事業所の推移

一方、病院などからの訪問リハビリ事業所は、平成28年で3,871事業所となっています。

算定回数においては訪問看護ステーションからのリハビリの方が訪問リハビリ事業所より多いことが分かります。

訪問リハビリ事業所は病院と兼務をして小さな規模で行っているところも多いので、きっと働くセラピストの数はしっかりと把握できないのではないかと思います。

訪問リハビリ事業所は平成28年では3871ヵ所

算定回数は訪問看護(リハビリ)が訪問リハビリ事業所を上回る。

2020年診療報酬改定の議論【訪問看護ステーション】

最近騒がれているものは2020年度の次期診療報酬改定に向けた議論です。

理学療法士等による訪問看護と看護職員による訪問看護の提供内容の違いを加味して、理学療法士等による週4日目以降の訪問看護の評価の在り方についてどのように考えるか。

この辺はしっかりと考えていくことは大切だと思います。

また、機能強化型に関しては現在少なすぎるので、地域包括ケアシステム構築のためには必要ですので、増えていって欲しいですね。

機能強化型の訪問看護ステーションは増えていった方が良い

理学療法士等が訪問看護ステーションを選ぶ理由

さて、本題です。

なぜ病院や診療所、介護老人保健施設、介護医療の訪問リハビリテーションではなく、訪問看護ステーションを選ぶのでしょうか?

利用者さんにとっては訪問看護からのリハでも病院からの訪問リハでもどっちでも良いのです。

実際、やっている内容も同じ

ケアマネジャーからの意見もこの通り。

ケアマネジャーが訪問リハサービス導入時に苦労することについては、「依頼したいリハ専門職の確保」「依頼する事業所が少ない」「訪問リハサービス頻度の確保」などの順に多く、いずれも30%以上となっている。

訪問リハサービスの選択の決め手については、「日頃の連携・信頼関係」「リハ専門職が揃っているか否か」「訪問看護の必要があるか否か」の順に多い。

対象者(介護度)に関してもあんまり変わらない。

なぜ病院や診療所、介護老人保健施設、介護医療の訪問リハビリテーションではなく、訪問看護ステーションを選ぶのでしょうか?

私が考える理由は以下の通りです。

  1. 訪問看護ステーションは歩合制が多い気がする
  2. 訪問リハ事業所はなかなか訪問リハに異動希望が叶わない
  3. 起業しているセラピストの下で働きたい
  4. 訪問看護ステーションが増えている

統計上は、訪問リハビリテーションの方が給料が高いと言われています。

しかし、求人を探すと、訪問看護ステーションの方が高い気がします。

歩合制のところも多くあり、稼ぎたい人は訪問看護ステーションに流れる傾向はなくは無いと思います。

また、訪問リハビリ事業所は病院に併設されているため、なかなか訪問リハビリをやりたくても異動できないということもあると思います。

訪問リハに異動したくても異動できないから訪問看護ステーションに転職や就職すれば訪問できる!と考えるセラピストもいるはずです。

また、最近では起業して訪問看護ステーションを立ち上げているセラピストも多いです。

起業しているセラピストは優秀な方が多いので、その人の下で働きたいというファンが集まるのもとても理解できます。何より社長がセラピストというだけでセラピストにとっては安心できます。同じセラピストという理解者の下で働けるメリットもあると思います。

冒頭でも話しましたが、訪問看護ステーションは年々増加しています。セラピスト数は2040年には47万人になると言われています。病院で働く場所がなくなり、たくさんある訪問看護ステーションで働くという選択をするセラピストはこれからも増えるはずです。

おわりに

私は病院の訪問リハビリで働いている理学療法士です。

訪問看護ステーションからの理学療法士等によるリハも、訪問リハビリテーションも好きですし、利用者さんには必要なサービスです。

「セラピストが利用者さんの家に行って関わる」ということが意味があることだと思います。

訪問看護ステーションでも訪問リハビリ事業所でも働いたことがありますので言えますが、利用者さんにとっては全く変わりはありません。

訪問リハビリ事業所の看護師との連携についても、他事業所と連携すれば良いだけです。

訪問看護ステーションも他の医療機関の医師と連携すれば良いだけです。

ただし、しっかりと制度を理解して欲しいです。

とりあえず、この前私が出演させていただいた「リハノメラーニング」を視聴してください。

 

そして、オンラインやセミナーで訪問セラピストが繋がって訪問リハをもっともっと広めていきましょう!

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訪問リハビリセミナー情報も載せたありますので覗いてみてくださいね!

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ABOUT ME
杉浦 良介
静岡県磐田市在住の理学療法士(PT)です。 訪問リハビリの分野が大好きです。 人と人を繋ぐ理学療法士を目指しています。 セミナー講師・コンサル(個別相談・企業向け)・寄稿等のお仕事の依頼もお待ちしております。 Twitter・Facebook・Instagramのフォローもどうぞよろしくお願いします。
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