リハビリ

【徹底解説】指定難病医療費助成制度を訪問リハの視点から分かり易く解説

指定難病医療費助成制度という制度があります。

この記事では指定難病患者への医療費助成制度を訪問リハの視点から分かり易く解説します。

指定難病医療費助成制度の概要

特定の疾患に限り、保険内の医療費を助成し、また医療費助成を通じて患者の病状や治療状況を把握することで治療研究を推進するという、二つの目的を併せ持っている制度

指定難病医療費助成制度の対象・非対象のサービス

【対象の医療サービス】

認定を受けた疾病(指定難病の場合は、当該疾病に付随して発症する傷病を含む。)に対する、診療、調剤、居宅における療養上の管理及びその治療に伴う看護等が対象となります。

【対象の介護サービス】
認定を受けた疾病(指定難病の場合は、当該疾病に付随して発症する傷病を含む。)に対する、次のサービスが対象となります。
①訪問看護
②訪問リハビリテーション
③居宅療養管理指導
④介護療養施設サービス
⑤介護予防訪問看護
⑥介護予防訪問リハビリテーション
⑦介護予防居宅療養管理指導

【助成対象とならない費用】
①認定された疾病(指定難病の場合は、当該疾病に付随して発症する傷病を含む。)以外の病気やけがによる医療費
②医療保険が適用されない医療費(保険診療外の治療・調剤、差額ベッド代、個室料、入院時の食事等)
③介護保険での訪問介護の費用
④医療機関・施設までの交通費、移送費
⑤補装具の作成費用や、はり、きゅう、あんま、マッサージの費用
⑥認定申請時等に提出する臨床調査個人票(診断書)の作成費用
⑦療養証明書の証明作成費用

指定難病医療費助成制度の対象者

【対象者の要件】

・指定難病にかかっており、その病状の程度が厚生労働大臣が定める程度であること。

【指定難病とは?】

  1. 発病の機構が明らかでないこと
  2. 治療方法が確立していないこと
  3. 希少な疾病であること、
  4. 長期の療養を必要とすること
  5. 患者数が本邦において一定の人数に達しないこと
  6. 客観的な診断基準が確立していること

以上の全ての要件を満たすものとして、厚生労働大臣が定めるもの。
・指定難病にかかっているが、その病状の程度が厚生労働大臣が定める程度ではない者で、申請月以前の12ヶ月以内に、その治療に要した医療費総額が33,330円を超える月が3月以上あること。

【対象疾患】

110疾病(平成27年1月) → 306疾病(平成27年7月) → 330疾病(平成29年4月)
多い疾患:潰瘍性大腸炎、パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病)、後縦靭帯骨化症、全身性エリテマトーデス、クローン病、脊髄小脳変性症

難病に係る医療費助成制度のポイント

  1. 自己負担の割合:3割→2割
  2. 自己負担の限度額(月額):
    ・症状が変動し入退院を繰り返す等の難病の特性に配慮し、外来・入院の区別を設定しない。
    ・受診した複数の医療機関等の自己負担をすべて合算した上で自己負担限度額を適用。
  3. 入院時の標準的な食事療養等に係る負担:患者負担。
  4. 軽症高額該当者:軽症者であっても高額な医療を継続することが必要な者は、医療費助成の対象とする。
  5. 所得を把握する単位:医療保険における世帯。
  6. 所得を把握する基準:市町村民税(所得割)の課税額。
  7. 同一世帯内に複数の対象患者がいる場合:世帯内の対象患者の人数で負担限度額を按分。
  8. 難病療養継続者:経過措置(H29.12.31まで)を設ける。

指定難病医療費助成制度の手続き方法

【申請方法】

  1. 指定難病の医療費助成を受けるためには、「医療受給者証」が必要です。対象となっている疾病と診断された場合は、診断書と必要書類を合わせて、都道府県窓口に医療費助成の申請をする。
  2. 診断書と必要書類を合わせて、都道府県に申請し認定されると「医療受給者証」が交付されます。
  3. 指定医療機関で「医療受給者証」を提示することで、医療費の助成が受けられます。

      

【支給認定世帯について】

  1. 支給認定世帯の単位については、同じ医療保険に加入している者によって範囲を設定する。
  2. 医療保険の加入関係が異なる場合には、税制における取扱いに関係なく、別の支給認定世帯として取り扱う。

【自己負担上限額】

指定難病医療費助成制度の指定医とは?

【難病指定医の要件】

  1. 診断又は治療に5年以上従事した経験があり、申請時点において、関係学会の専門医の資格を有していること。
  2. 診断又は治療に5年以上従事した経験があり、一定の研修を修了していること。

【協力難病指定医の要件】

  1. 診断又は治療に5年以上従事した経験があり、一定の研修を修了していること。

【指定医の役割】

  1. 難病の医療費助成の支給認定申請に必要な診断書(臨床調査個人票)を作成すること。
  2. 患者データ(診断書の内容)を登録管理システムに登録すること。

【指定医の有効期間】

「指定医」の指定は、5年ごとの更新制とする。

実際の現場で多い指定難病医療費助成制度のQ&A

Q 特定医療費(指定難病)受給者証の有効期限はあるのですか?
A あります。1年間です。

Q 申請日以前の治療費は対象になりますか?
A 医療費助成は申請した日からになります。届くまでは約3ヶ月程度かかります。申請日から届くまでの分は後から償還払いとなります。

Q 必ず申請しなくてはいけないのでしょうか?
A 申請は自由です。

Q 訪問リハビリテーションは対象ですか?
A 対象です。

Q 訪問リハビリテーションを申請する時は『病院・診療所』ですか?『訪問看護ステーション等』ですか?
A 『病院・診療所』です。

Q 色々な病院にかかっているのですが、どのように月の利用額を管理するのですか?
A 負担上限月額管理票という紙を使用して月ごとに管理します。受診時や薬局に行く際に持っていき、記入してもらいましょう。訪問リハビリや訪問看護については月末時に回収されることが多いです。

指定難病のオススメの本の紹介

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杉浦 良介
静岡県磐田市在住の理学療法士(PT)です。 訪問リハビリの分野が大好きです。 人と人を繋ぐ理学療法士を目指しています。 セミナー講師・コンサル(個別相談・企業向け)・寄稿等のお仕事の依頼もお待ちしております。 Twitter・Facebook・Instagramのフォローもどうぞよろしくお願いします。
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