リハビリ

社会参加支援加算をわかりやすく・詳しく解説します!

平成27年度介護報酬改定で社会参加支援加算が新設されました。

社会参加支援加算はアウトカム評価の加算です。

この加算は要介護1〜5の方が該当されます。

要支援1と2の人は非該当です。(事業所評価加算があります。)

今回は訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションにおける社会参加支援加算をわかりやすく詳しく説明していきます。

社会参加支援加算をわかりやすく説明

社会参加支援加算とは、訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションの利用によりADL・IADLが向上し、社会参加を維持できる他のサービス等に移行できるなど、質の高い訪問・通所リハビリテーションを提供する事業所の体制を評価する加算です。

  1. 卒業させましょう!
  2. 社会参加させましょう!
  3. 自立させましょう!

このような取り組みをした事業所は評価します!」と国が言っているのです。

社会参加支援加算の単位数は?

訪問リハビリと通所リハビリでは単位数が異なります。

それぞれの社会参加支援加算の単位数を説明していきます。

訪問リハビリの社会参加支援加算の単位数

訪問リハビリの社会参加支援加算は17単位/日です。

例えば、40分の訪問リハビリを行なった場合、1日あたり1人につき17単位を加算されることとなります。

通所リハビリの社会参加支援加算の単位数

通所リハビリの社会参加支援加算は12単位/日です。

例えば、1日の利用者が40名だった場合、事業所は全利用者から12単位加算できることになります。

事業所の体制を評価する加算ですので、事業所の要介護1〜5の全ての方に算定することとなり、一人だけ社会参加支援加算を算定しないなどはできないようになっております。

社会参加支援加算の算定要件は?

社会参加支援加算の要件について説明をしていきます。

訪問リハビリの社会参加支援加算の算定要件

  1. 評価対象期間において指定訪問リハビリテーションの提供を終了した者のうち、指定通所介護、指定通所リハビリテーション、指定認知症対応型通所介護、通所事業所その他社会参加に資する取り組みを実施た者の占める割合が、100分の5を超えていること。
  2. 評価対象期間中に指定訪問リハビリテーションの提供を終了した日から起算して14日以降44日以内に、指定訪問リハビリテーション事業所の従業者が、リハビリテーションの提供を終了した者に対して、その居宅を訪問すること又は介護支援専門員から居宅介護サービス計画に関する情報提供を受けることにより、指定通所介護、指定通所リハビリテーション、指定認知症対応型通所介護、通所事業その他社会参加に資する取り組みの実施状況が、居宅訪問等をした日から起算して、3ヶ月以上継続する見込みであることを確認し、記録していること。
  3. 12月を指定訪問リハビリテーション事業所の利用者の平均利用月数で除して得た数が100分の25以上であること。

以上のことが算定要件とされています。

通所リハビリの社会参加支援加算の算定要件

通所リハビリにおける社会参加支援加算の算定要件も訪問リハビリと同様です。

社会参加支援加算の算定のポイント

社会参加支援加算の算定のポイントは以下の通りです。

  1. 社会参加への移行状況
  2. 回転率

以上の2点を評価するアウトカム評価となっています。

平成30年度介護報酬改定での社会参加支援加算の変更点

社会参加支援加算に資する取組

社会参加支援加算に資する取組の要件が緩和され、

  1. 介護予防認知症対応型通所介護
  2. 介護予防小規模多機能型居宅介護
  3. 介護予防通所リハビリテーション
  4. 就労に至った場合

も新たに算定要件に追加されました。

社会参加支援加算に対する考え方

社会参加支援加算に対する考え方は以下の通りです。

  1. 社会参加支援加算は、参加へのスムーズな移行ができるよう、利用者の計画を基に、リハビリテーションを提供し、その結果、利用者のADLとIADLが向上し、社会参加に資する他のサービス等に移行できるなど、質の高いリハビリテーションを提供しているリハビリテーションを提供する事業所の体制を評価するものであること。
  2. 社会参加に資する取組とは、通所リハビリテーションや通所介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、介護予防・日常生活支援総合事業における通所事業や一般介護予防事業、居宅における家庭での役割を担うことである。
  3. 入院、介護保険施設への入所、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設は社会参加に資する取組としては想定していないこと

しっかりと加算についての考えを理解し、算定して行くことが望ましいと思います。

社会参加支援加算の算定方法

社会参加支援加算は、指定訪問リハビリテーションサービス事業所について、効果的なサービスの提供を評価する観点から、評価対象期間(各年1月1日から12月31日までの期間をいう)において、利用者の社会参加に資する取組等への移行割合が一定以上となった場合等に、当該対象期間の翌年度における訪問リハビリテーションの提供につき加算を行うものです。

1年前の評価を次年度の算定に反映されるというようなシステムになっております。

1年前に頑張った事業所は次年度評価されるということです。

社会参加支援加算の評価対象期間

引用)平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.6) (平成28年3月18日)

社会参加支援加算計算書

社会参加支援加算【継続の有無の評価】

社会参加支援の継続の有無の評価については以下のような方法をとります。

  1. 評価対象期間中にリハビリテーションの提供を終了した日から起算して14日以降44日以内に、リハビリテーション事業所の従事者がリハビリテーションの提供を終了した者に対して、その居宅を訪問し、リハビリテーション計画書(アセスメント)の項目を活用しながら、リハビリテーションの提供を終了した時と比較して、ADLとIADLが維持又は改善していることを確認すること。
  2. ADLとIADLが維持又は改善していることをもって、3ヶ月以上継続する見込みであることとすること。
  3. 日程調整又は利用者が転居するなど、居宅に訪問しADLとIADLの状況を確認することができなかった場合は、担当介護支援専門員から居宅サービス計画の提供を依頼し、社会参加に資する取組の実施を確認するとともに、電話等の手段を用いて、ADLとIADLの情報を確認すること。

一番理想な方法は、要介護者の卒業者を、訪問リハビリを終了してから14日以降44日以内に訪問し、様子を観に行くことだと思います。

自身の行なった社会参加(訪問リハビリによる)が成功だったのかを答え合わせする上でも大切なことだと思います。

社会参加支援加算のQ&Aのまとめ

Q.「リハビリテーションマネジメント加算等に関する基本的な考え方並びにリハビリテーション計画書等の事務処理手順及び様式例の提示について」に示されたリハビリテーション計画書の様式について、所定の様式を活用しないとリハビリテーションマネジメント加算や社会参加支援加算等を算定することができないのか
A.様式は標準例をお示ししたものであり、同様の項目が記載されたものであれば、各事業所で活用されているもので差し支えない。

Q.入浴等のADLの自立を目的に、訪問リハビリテーションと訪問介護(看護)を併用していたが、ある程度入浴が1人でできるようになったため、訪問リハビリテーションを終了し、訪問介護の入浴の準備と見守りの支援だけでよいとなった場合、社会参加支援加算が算定できるのか。
A.訪問介護、訪問看護の利用の有無にかかわらず、社会参加等に資する取組を実施していれば、社会参加支援加算の対象となる。

Q.社会参加支援加算は事業所の取り組んだ内容を評価する加算であるが、同一事業所において、当該加算を取得する利用者と取得しない利用者がいることは可能か。
A.同一事業所において、加算を取得する利用者と取得しない利用者がいることはできない。

Q.社会参加支援加算について、既に訪問(通所)リハビリテーションと通所介護を併用している利用者が、訪問(通所)リハビリテーションを終了し、通所介護はそのまま継続となった場合、「終了した後通所事業を実施した者」として取り扱うことができるか。
A.貴見のとおりである。

Q.社会参加支援加算は、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)イ(2)に規定される要件は遡って行うことができないことから、平成27年1月から3月までについての経過措置がなければ、平成28年度からの取得はできないのではないか。また、平成27年度から算定可能であるか。 それとも、イ(2)の実施は平成27年4月からとし、平成26年1月から12月において、イ(1)及びロの割合を満たしていれば、平成27年度から算定可能であるか。
A.平成27年度からの取得はできない。  また、平成28年度からの取得に当たって、その評価対象期間には、平成27年1月から3月については、算定対象者がいないものとし、同年4月から12月の状況をもって、翌年の3月15日までに届出を行い、平成28年度から取得する。

Q.社会参加支援加算で通所リハビリテーションから通所介護、訪問リハビリテーションから通所リハビリテーション等に移行後、一定期間後元のサービスに戻った場合、再び算定対象とすることができるのか。
A.社会参加支援加算については、通所リハビリテーションの提供を終了した日から起算して14日以降44日以内に通所リハビリテーション従業者が通所リハビリテーション終了者に対して、居宅訪問等により、社会参加に資する取組が居宅訪問等をした日から起算して、3月以上継続する見込みであることを確認することとしている。なお、3月以上経過した場合で、リハビリテーションが必要であると医師が判断した時は、新規利用者とすることができる。

Q.社会参加支援加算について、既に訪問(通所)リハビリテーションと通所介護を併用している利用者が、訪問(通所)リハビリテーションを終了し、通所介護はそのまま継続となった場合、「終了した後通所事業を実施した者」として取り扱うことができるか。
A.貴見のとおりである。

Q.利用者が訪問リハビリテーションから通所リハビリテーションへ移行して、通所リハビリテーション利用開始後2月で通所介護に移行した場合、訪問リハビリテーションの社会参加支援加算の算定要件を満たしたこととなるか。
A.貴見のとおりである。

社会参加支援加算の実際

社会参加支援加算は、終了者20名中最低でも1名を“デイサービスに移行する”or“自立させる”等ができ、利用者の平均継続利用月が長くなりすぎなければ算定可能です。

と言いましても、平成29年3月31日に介護給付費分科会で発表されました『通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション等の中重度者等へのリハビリテーション内容等の実態把握調査事業』 によると、社会参加支援加算の届出状況は以下の通りです。

  • 通所リハビリで11.4%
  • 訪問リハビリで19.2%

正直、少ないです。

その理由としましては、このようなデータが挙げられています。

多少、通所リハビリと訪問リハビリでは算定できない理由が異なりますね!

私は個人的には他の要因で算定できないと思っています。

まず、一つ目に、加算の算定要件を把握していないこと

訪問リハビリに関しましては非常に簡単な算定条件になっております。

通所リハビリについても可能と思われますが、通所リハビリからデイサービスに移行?という問題点が算定しにくい影響を及ぼしているのかもしれませんね。

しっかりと目標や目的を明確化させた関わりができれば算定要件は達成することができます。

二つ目に、加算単位が少ないこと

訪問リハビリは17単位/日です。

40分の訪問をして17単位(約170円)です。

例えば、月に100件の訪問を行った場合、17000円の利益となります。

40分の訪問リハビリの料金が約616単位(サービス提供体制強化加算含む)ですので、3件訪問件数を増やした方が運営を考えた場合は効率が良いことになります。

社会参加支援加算を算定する為には書類の作成、統計管理等の業務もありますので、算定するかしないかは難しい選択ですよね。

私の事業所では算定していますが、正直色々と大変なこともあります。

しかし、訪問リハビリ終了後、約1ヶ月後に訪問し、自分のアプローチが正解だったのかを確かめる為には非常に良い加算だと感じております。

また、卒業させにくいという問題に関しても『1ヶ月後、また遊びにくるでね。その時不安だったらまた訪問リハビリを始めればいいからね』と伝えると利用者様の不安も取り除けるという経験をすることができました。

訪問リハビリの需要増加という社会背景を考えても、結果的に、『社会参加支援加算』が平成27年度介護報酬改定できたことは良かったと思っております。

最近は訪問リハビリの卒業についても色々な議論が交わされています。

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ABOUT ME
杉浦 良介
静岡県磐田市在住の理学療法士(PT)です。 訪問リハビリの分野が大好きです。 人と人を繋ぐ理学療法士を目指しています。 セミナー講師・コンサル(個別相談・企業向け)・寄稿等のお仕事の依頼もお待ちしております。 Twitter・Facebook・Instagramのフォローもどうぞよろしくお願いします。
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